猫のあくびは○○のサイン!飼い主が誤解しがちな猫の行動とは
猫が突然あくびをしたとき。あら、眠いのね、と思ったのもつかの間、猫が突然プイッと飼い主を無視して足早に去ってしまうことがあります。眠いわけじゃないのね…。どうやら猫のあくびには、人間と違う意味が隠されているようです
猫は成猫になっても1日に15時間位は寝て過ごします。飼い主が寝ている猫をナデナデすると、ふぁ?と寝ぼけ眼であくびをすることがありますよね。
しかし猫は起きているときも突然あくびをすることが良くあるのです。不思議なのは、猫同士が喧嘩しているときにいきなりするあくび。これは一体どういう意味なのでしょうか。
今回は、人とは違う、猫のあくびの意味や行動についてご紹介しましょう。
■猫のあくびは「不満」のサイン
寝ているとき、毛繕いをしているとき、猫の体に触るといきなりあくびをすることがあります。
あら、眠いのかしら?と人間なら思ってしまいますが、実はこの場合の猫のあくびは「止めろ!触らないで?。」という不満のサイン。
猫同士が喧嘩しているとき、いきなりあくびをするときは、「不満」もしくは「ちょっと落ち着こう」というサインのことも。
飼い主の行動に異議を唱えているあくびの場合、そのまま触り続けると、容赦ない猫パンチが飛んでくるかも。そっと手を離してあげて下さいね。
■「ストレス」をやり過ごすサイン
イタズラした猫を大きな声で叱っているときに、猫は突然アクビをしたり、体を舐めたりすることがあります。
この猫のあくび、飼い主からみると、『全然反省してません』という馬耳東風な姿に見えます。とてもイライラしますよね。しかし実はこのあくび、全く正反対の意味があるのです。
大好きな飼い主を怒らせてしまったとき、突然大きな音がして驚いたとき、猫は本来臆病な動物ですから大変なストレスを感じます。どうしよう、とドキドキしているはず。
猫は怖いと感じた時に、そのストレスをやりすごすためにわざとあくびをするのです。このあくび、猫を観察していると、結構頻繁にやっています。
この場合のあくびは目を見ると猫の気持ちがよく判ります。あくびをしながらも目をかっと見開いていますから、そろそろ怒るのを止めてあげて下さいね。
■起きがけの「ストレッチ」のサイン
長時間眠っていた猫が、ようやく起き上がってグーンと体を伸ばしながらあくびをすることがありますよね。
これは人間にもよくある、起きがけの行動を起こす前のストレッチ。酸素を体内に沢山取り入れて、元気に行動しようとしているサインです。
この行動は猫はもちろん、ほ乳類以外の鳥類や爬虫類にも見られるそうです。
■アクビはうつる
アクビはうつる、と良く言われています。人間の場合でも、目の前の人があくびをしていると、自分もつられてあくびが出ることがありませんか?
猫の場合も多頭飼いしている場合、1匹の猫があくびをすると、隣の猫もあくびをしたり、あくびをした猫をぺろぺろと舐めて毛づくろいをしてあげることがあります。
集団行動が基本の犬の場合、飼い主がアクビをするとつられてアクビをすることがよくあるとか。可愛いですねえ。
■「リラックス」している時のサイン
猫が飼い主さんと一緒にまったりしているとき、お気に入りの場所でくつろいでいるとき。猫は目を閉じて満足そうにファ~とあくびをすることがあります。
このときのあくびはリラックスしてるよ、そろそろ眠いかもというサイン。人間と同じ現象のあくびといえます。
■危険なあくびもある!
猫が頻繁にあくびをするとき。それは何かを誤飲誤食してしまったのかも知れません。苦しそうにあくびをしながら下を向く、あくびをしつつ、嘔吐をする場合は様子を確認し、長引くようなら動物病院へ連れて行きましょう。
猫のあくびは病気の場合もしやすくなります。あくびとともに口臭がする場合は口内炎や歯肉炎、口腔ガンなども考えられます。
猫があくびをしながら涙を流したり、くしゃみもするようなら、猫ウイルス性鼻気管炎や猫風邪かも。念のため熱を測ってみてください。
いかがですか。猫はとっても繊細で臆病な動物です。単独で生活する動物ですから、気持ちを表すのは苦手です。大好きな飼い主さんに、あくびをすることで気持ちを訴えているのです。
猫のあくびしている姿を見かけたら、「不満」のアクビか、「リラックス」「病気」のアクビかを見極める訓練をすると、より愛猫の気持ちが分るかもしれませんよ。