猫がチーズを食べたがります。猫にチーズをあげても大丈夫?
「猫にチーズをあげても大丈夫?」
よく猫の相談コーナーで見かけるのがこちらの質問。飼い主さんの中にも、猫にチーズをあげたいけど、大丈夫かな…。とちょっと不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
猫は完全肉食動物。肉はタンパク質ですが、チーズもそうですよね。ネギやチョコレートなどを猫に与えるのはNGですが、猫にチーズはダメ、とは確か書かれていなかったような。。。
そもそも、市販されている猫のおやつには、チーズが配合されているものも多いですし、我が家の愛猫もチーズは大好き。ワタクシ的にはOKだと思っていました。しかし本当はどうなのでしょうか?
チーズには色々な種類があります。今回は、猫にチーズはあげても大丈夫なのか、チーズの成分や栄養素について調べてみました。
■チーズの主な栄養素は?
チーズに含まれる栄養素は、主に、ビタミン、ミネラル、カルシウム、脂質、たんぱく質です。
特に特筆すべきなのは、チーズのたんぱく質は、熟成とともにアミノ酸に分解されるということ。チーズは食べても効率良く消化吸収されます。そしてチーズの脂肪は体内で速やかに吸収されるため太りにくいと言われています。
チーズに唯一不足している栄養素は炭水化物やビタミンC、食物繊維。猫は完全肉食動物なので、良質なタンパク質であるチーズは、とっても体に良さそうですよね。
しかし猫にチーズをあげる場合、カロリーも気になります。チーズは種類によってカロリーはまちまち。
例えばパルメザンチーズは100gで475kcalですが、カッテージチーズなら100gで105kcal。4倍も違いがあります。
そしてあげる量も大切。人間のひと口は、体の小さな猫にすれば丼1杯程度の量かもしれません。猫にチーズをあげる場合は、チーズの種類と量をちゃんとチェックすることが大切です。
■チーズを猫にあげてはいけない理由
タンパク質は猫にとって必須な栄養素。それなら猫にチーズはあげてもいいのでは?と思いますが、答えはどうやらNGのようです。
その理由は、人間用に加工されたチーズには塩分が含まれているから。水分をあまり飲みたがらない猫にとって、過剰な塩分の摂取は危険です。
猫がよくなりやすい腎臓系、猫下部尿路疾患の病気になる可能性があります。猫にチーズを食べさせるなら、猫用に加工されたチーズをあげる方が良いでしょう。
そして気をつけるのは「与える量」です。チーズを猫にあげてはいけない理由の理由として「肥満になりやすくなる」ことも忘れてはいけません。
■猫にあげても大丈夫なチーズ
そうはいっても猫はチーズが大好き。特に純血腫の猫の1番の大好物は魚よりもチーズだ、という報告もあります。
猫にチーズ、適量をあげるなら問題はないかも知れませんが、やはり猫の健康を考えて塩分の少ない、添加物の少ないチーズをあげましょう。
塩分の少ないチーズは結構あります。ランキングをご紹介しましょう。チーズの100gあたりのナトリウムのおおよその数値も併せて書いています。
①カッテージ400mg
②エメンタールチーズ500mg
③エダムチーズ780mg
④カマンベールチーズ800mg
⑤ゴーダチーズ800mg
⑥チェダーチーズ800mg
⑦プロセスチーズ1100mg
⑧ブルーチーズ1500mg
⑨パルミジャーノチーズ1500mg
■猫にオススメのチーズレシピ
私が愛猫にチーズをあげる場合、よく使うチーズがペット用の粉末チーズです。これを週に1度くらい、いつものフードの上にふりかけて食べさせています。量は小さじに半分くらいが目安です。
猫にチーズ、猫に手作りごはんをあげている友人は、牛乳とレモンだけで作った手作りカッテージチーズをささみにちょっとトッピングしてあげるのが一番喜ぶ、といっていました。
チーズが好きな猫には、粒状の薬を飲ませるときに、チーズで丸めて飲ませると嫌がらない、という話も聞いたことがあります。
いかがですか。ちなみに日本人の1日の塩分の目標摂取量は1日男性9g未満、女性7.5g未満となっています。
フランスのナント大学研究チームが、猫の塩分を調査したところ、猫に必要な塩分は子猫、成猫に関わらず1日あたり3.1mgと発表しています。
猫にあげるなら、カッテージチーズが一番良いかも。しかし勿論塩分が少なくても乳製品を大量に与えてはいけません。おやつのカリカリにほんの少しのせてあげる程度が安心です。